怪しい団体!(出家3)
どうも、ぼこです。
前回に引き続いて、今度は怪しいセミナーに参加する事になった、ぼこさんなのであります。
セミナー会場に着くと、意外と人が居ました。
ざっと、20人くらいでしょうか。
多いんだか、少ないんだか?
男性、女性に限らず、年齢も学生かな?って思う子や、どう見ても50代以上に見えるおばさんやおじさんまで。
(それにしても、ここに来ている様々な人達。
本当に何らかの病気なのだろうか?
とてもそういう風には見えないけど…)
(ちょっと髪短めのメガネのおばさんが、白板の横に立っているけど、あの人が主催者かな?)
…時間を少し過ぎた頃に、メガネのおばさんが、セミナー会場に向かって、おもむろに話し始めた。
『少し時間を過ぎましたが、始めますね』
(意外と柔らかい口調だな)
『今日は、遠い所をお越し頂いて、ありがとうございます』
と、突然
”自律神経失調症失調症は治す事が出来る!”
と白板に書いた後。
『自律神経失調症失調症は治す事が出来るのです!』
と、白板の文字を、反すうするように力強く繰り返しました。
(本当だろうか?)
『皆さんは、普段どのような気持ちで過ごされていますか?』
『もしかしたら、道ですれ違った人や電車の中で会った人、職場の人などに心の中で文句を言ったりしていませんか?』
(げっ!ぼこの事かも!)
『そんな行いは、今すぐにやめましょう』
(でも、その話しと、病気と何の関係があるんだ?)
『自律神経失調症と何の関係があるのか?と疑問に思われた方もいるかも知れません』
(またしても、げっ!)
『反対に、人に親切にしたり、人助けをしたりを率先して行いましょう!』
『これを良い事療法と言います!』
(なんだ?それは?)
『皆さんは、こんな話しを聞いた事ありますか?』
”大象100頭分の業力”
(だいぞうひゃくとうぶんのごうりき)
(??)
『皆さんは、業(ごう)と言う言葉を聞いた事がありますか?』
『人の行いは、良い事をすれば必ず良い事が返ってくる!』
『悪い事をすれば、必ず悪い事が返ってくる!』
『これは、宇宙の真理なのです!』
『その宇宙の真理の力は!』
メガネのおばさんは、さっき、白板に書いた”大象百当分の…”の所を指差して、
『大きな像、100頭分もの力なのです!』
『ですから、決して逆らう事ができない真理なのです!』
(何だか、スゴイ話しだぞ!)
『そして、なぜかこの”良い事療法”を実践していると、次々と自律神経失調症全般が治ってしまう!』
『それは、宇宙の真理だからです!』
(うわー、なんか怪しいセミナーだけど、今まで聞いてきた病気を治す、やり方と全然違うぞ!)
メガネのおばさん『質問がある方はいますか?』
会場『この”良い事療法”を実践して行けば、どんな症状でも治るのですか?』
メガネのおばさん『心から実践していれば、どんな症状でも治ります!』
メガネのおばさん『もう質問はありませんか?』
会場『はい!』
50代以上だな思うおじさんが手を挙げました。
おじさん『私は、精神病とか、そんなものには全く興味が無いんだが、この真理を実践して行けば、高次の自分にたどり着く事が出来るのかね?』
(うわー、メッチャ怪しい!そして、メッチャ気持ち悪いやつが出てきたぞ!)
メガネのおばさん『もちろん、それも可能です!』
(可能なのかよ!万能すぎるだろ!でも、もっと深くやってみたい!)
すっかり、『良い事療法』の虜になってしまった、ぼこ。
大丈夫なのか?!